権蔵温泉

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湯瀬温泉 鶴の湯ホテル


おやまぁ!な色の建物


鶴のいる男性用浴室


露天風呂のお湯も鮮度は悪くない
秋田県北部、湯瀬温泉郷にある、中規模温泉ホテル。

湯瀬温泉郷そのものに、あまり活気が感じられないのと同様、こちらの施設にもあまり活気は感じられませんでした。お客が減っているのかなぁ。

・施設
築20年以上は経過しているであろう、鉄筋コンクリート造の温泉ホテル。

清掃は悪くないのですが、全てのモノが古びて、しょぼくれてしまっていました。

・湯船
内風呂と露天風呂がありまして、どちらもかけ流し。

男性用内風呂には、真ん中にドデ〜ンと鶴が屹立してまして、おおっ!ってな案配。

露天風呂は、岩組でなかなかすがしいですが、眺めはよろしくない。

・お湯
アリカリ性単純硫黄泉。無色透明無味。弱い温泉臭あり。あわつきなし。つるつる感なし。湯の華なし。

浴後さっぱり。きりりと熱めの、いいお湯でした。

八戸の友人は、こちらのお湯に弱アブラ臭を感知すると、言っているんだけど、私にはどうしても、そうは感じられないんだよなぁ?

・語る
こういう近代的ホテルってのは、年季が入るに従い、どうしても傷みばかりが目立つようになりますねぇ。壁紙が傷みくすみ、カーペットが色褪せ、調度品もよれよれに。

別に、こちらのホテルを非難しているわけではなく、総じてそういうもの。

造ったときには、全てが新品で豪華に見えても、木造の建築物と違い、細かいところに魂がこもらない。

余程お金をかけて、大理石なりを使うとか、ヨーロッパのように彫刻を施した装飾物などを、あちこちにつけたりしない限り、いつのまにか、単なる、しょぼくれた建物になってしまいます。見せかけの豪華さは長持ちしないって事なんですよ。

そんな施設が建ち並ぶような温泉郷に、客が来なくなるのは世の必然。冷たいようですが、現実だと思います。大温泉ホテルが建ち並ぶゴーストタウンが、日本全国あちこちにできちゃうのはそんなわけでしょ。

昔は、みんな貧しくて、たまに温泉に行ったときには、みため豪華な建物に、豪華な食事で腹一杯、あ〜満足だぁ。ってことだったんでしょうね。

お金がないから、せめて鉄筋のホテルに行って満足するという仕掛け。それって、ハワイに行けないから常磐ハワイランドに行くとか、アフリカに行けないから、東北サファリパークに行くのと同じ。

今や、みんな目が肥えた。本物じゃなきゃダメなのよ。別に豪華である必要なんかなんにもなくて、本物のもてなしと、癒しがあればそれでいいんですよ。

老夫婦が経営する古びた木造旅館であっても、魂さえこもっていれば、若い女の子ですら喜ぶってものさ。
(H18.4.29)